ネット上の掲示板や知恵袋を巡回すると、「兄弟同士の結婚式ならご祝儀なしで問題ない」という言説を目にすることがあります。この主張は一見すると暴論に思えますが、実は冠婚葬祭における特定の家庭内ルールに基づいたものであり、半分正解で半分間違いです。
兄弟の結婚式でご祝儀なしが成立する理由には、明確な3つのパターンが存在します。
第1に、「兄弟間のご祝儀はお互い様だからナシにしよう」と事前に協定を結んでいるケースです。双方が独身時代や結婚ラッシュ期に「お金のやり取りで気を遣うのをやめよう」と口裏を合わせている家庭では、あえてご祝儀を省き、後述する実用的なプレゼントのみを贈り合う文化が機能しています。
第2に、「親が子供全員分の結婚費用・ご祝儀を一括で負担している」ケースです。地域性や名家の慣習によっては、親が両家代表として数百万円単位の支援を行い、未婚の子供や同居中の子供は「親の世帯枠」として扱われるため、個別の祝儀袋を出さないことが正式な作法とされている地域もあります。
第3に、自身が学生や未成年であり、独立した生計を立てていないケースです。社会人になっていない立場であれば、無理をして祝儀を捻出する必要はなく、親の扶養家族として連名で参列するのが自然です。
注意すべき盲点は、これらの前提条件がないにもかかわらず「身内だから甘えても許されるだろう」と独断でご祝儀をゼロにしてしまうことです。これは弟本人だけでなく、新婦側やその親族から「常識のない義兄・義姉」と見なされる致命的な悪手となります。必ず事前に両親へ「うちの家系は兄弟間でどうしているか」を確認する手順を怠ってはいけません。