約1,780席を誇るメインの「第1ホール」は、ダイナミックな空間構成と計算された音響設計が際立つ名ホールだ。しかし、座席エリアによって体験の質は大きく異なる。視界と音響のバランスを重視するなら、狙うべきは1階中通路の直後、15列目から20列目のセンターブロックだ。舞台全体を見渡す視野角が絶妙で、照明演出の美しさとダイレクトに届く音圧を完璧なバランスで堪能できる。
演者の表情や微細な仕草に没入したいなら1階前方の1列〜8列目が圧倒的だが、舞台の奥行きを使った演出では全体像を把握しにくい側面もある。一方、2階席は舞台を見下ろす形になるものの、天井からの音の反射が美しくブレンドされ、オーケストラや声楽の響きを楽しむには格好のリスニングポイントとなる。自分の観賞目的に応じてシートを選ぶのが、失敗しない鉄則だ。