数字の裏にある現場の空気感を掴むべく、新潟競馬場に詰める厩舎関係者やトラックマンの証言を検証すると、このレースならではの独特な緊張感が浮かび上がってきます。
大手専門紙記者は当時の取材メモを振り返り、次のように証言しています。
「新潟の芝外回りは、跨っているジョッキーからすると『地平線の彼方にゴールがある』ように感じられるほど長い。特に2歳の若駒は、直線に入った瞬間に前に目標物が広がりすぎると、どこで本気を出していいか分からず戸惑ってしまう。返し馬の段階でテンションが上がり切っていた馬や、調教で併せ馬の相手を追い抜いてからフワフワする癖のある馬は、実戦の直線半ばでパタッと止まります」
SNSやファンのコミュニティでも、毎年のように次のような声が散見されます。
「直線半ばまで持ったままの手応えだったのに、追われてから全く伸びずに沈んでいった」「前走で逃げて5馬身ちぎった馬を買ったら、直線で早々に失速して大敗。2歳新潟外回りの逃げ馬は本当に危険」
長丁場の直線だからこそ、単なるスピード値ではなく、鞍上の指示に素直に従える操縦性と、最後まで走る気を切らさない精神面の成熟度が試されているのです。また、新潟2歳ステークス 騎手相性も見逃せません。新潟の広大なコースを知り尽くしたトップ騎手や、仕掛けのタイミングをギリギリまで遅らせることができるベテラン騎手が、下馬評の低い穴馬を好騎乗で上位に導くケースが多発しています。