ネット上の掲示板やSNSで最も多く散見される不満が、「網戸目隠しシートを貼ったら風通しが悪くなった」という意見です。この噂の真相を探ると、目隠しシートの構造的な物理限界が浮き彫りになります。
網戸の基本機能は、害虫の侵入を防ぎつつ最大限の通気(開口率)を確保することです。標準的な18〜24メッシュの網戸は、開口率が約60%〜70%保たれています。しかし、そこに不織布や微細穴フィルムで構成された目隠しシートを重ね貼りすると、空気の通り道となる穴が大幅に塞がれ、実質的な開口率は20%〜30%程度まで低下します。
実験計測データや建築環境工学の観点から見ても、網戸目隠しシートによる遮熱効果(日射熱のカット率:約30〜35%)と風通しは完全にトレードオフの関係です。日射を跳ね返すために受光面積を増やせば、必然的に風の抜け道は失われます。無風に近い日やわずかなそよ風程度では、シートが風壁の役割を果たしてしまい、「室内に全く風が入ってこない」という現象が必然的に発生します。
この息苦しさを回避するためには、窓全面にシートを貼るのではなく、道路や隣家の視線が交差する「目線の高さ(床上80cm〜140cm付近)」のみに帯状に貼る「部分貼り」を採用するのが実用的な解決策となります。