木村一八という男の人生は、常に「狂気と天才」の狭間にあった。父・横山やすしという巨大すぎる存在の影を背負い、10代で華々しくデビュー。映画やドラマで主役級の活躍を見せ、その端正なルックスと鋭い眼光で一世を風靡した。
だが、栄光の時間は長くは続かなかった。傷害事件による逮捕、そして芸能界からの長期にわたる離脱。世間は彼を「終わった存在」と冷ややかに見た。それでも彼は消えなかった。Vシネマの世界で地道にキャリアを再構築し、泥臭く生き抜く姿は、かつての「お坊ちゃん俳優」から「本物の表現者」への脱皮を物語っていた。