ドン・キホーテの空間設計を語る上で欠かせないのが、創業者の安田隆夫氏が考案した「圧縮陳列」だ。天井近くまで商品が積み上げられたジャングルライクな売り場は、客に「宝探し」の感覚を提供する。そして、この迷路のような店内において、道しるべであり最大の誘導係となるのが手書きPOPなのだ。
小売業における高度なビジュアル・マーチャンダイジング(VMD)の視点から見ても、ドンキの手法は極めて異色かつ効果的である。商品群の山の中に強烈なコントラストを持つ手書き看板を乱立させることで、視覚的なメリハリを生み出し、来店客の滞在時間を大幅に延ばす効果を生み出している。