経済界もこの地殻変動を見逃してはいない。マーケティングの世界において、父親は今やもっともアクティブな購買層の一角へと躍り出た。特に牽引役となっているのが、AIやIoTを駆使した「ベビーテック」の領域だ。
子どもの心拍や体動をリアルタイムでモニタリングするスマートセンサー、睡眠ログを解析して最適な入眠環境を提示するAIベッドサイド端末、そして抱っこ紐やベビーカーにもエルゴノミクスと高いデザイン性が求められるようになった。ギアやテクノロジーへの関心が高い父親層が参入したことで、従来の「機能重視・淡いパステルカラー」一辺倒だった育児グッズ市場は、機能美とテック感が融合した洗練された市場へと塗り替えられている。育児をロジカルに、そして快適にハックする試みは、産業界全体に巨大なインパクトをもたらしている。