バントは禁止。バッターボックスからの足の踏み外しはストライク。四球(フォアボール)が出た瞬間、打者は一塁へ歩くのではなく全力疾走で二塁、三塁へとダイヤモンドを駆け抜け、守備陣は全員がボールを中継しなければタッチできない。そして何より、試合開始から2時間を迎えた時点で、新しいイニングには絶対に入らない。
これこそが、サバンナ・バナナズが考案したルールの核心だ。投手がマウンドでロジンバッグを弄び、打者が足元をならす無駄な数分間など、ここには1秒たりとも存在しない。退屈な時間をすべて削ぎ落とし、アクションだけを濃縮還元する。延長戦になれば、投手と打者、野手1人だけで対決する1対1のタイブレークが待つ。野球が本来持っていたスリルの原液だけを抽出したこのスピード感に、一度慣れてしまった観客が、旧来の3時間半の試合に戻れるだろうか。