農家が最も警戒すべきは、「提示された概算金だけで比較してしまい、最終的な実質手取りを見誤る」という計算の罠です。JA出荷の場合、最初に支払われるのはあくまで「概算金(仮渡金)」であり、販売年度末に市場での販売実績に応じたJA米の追加払い(精算金)が上乗せされます。
米の販売環境が好調なシーズンでは、この追加払いが60kgあたり1,500円〜3,000円以上に達することもあり、結果として「民間に売るよりJAの方が最終手取りが高かった」という逆転現象が頻繁に発生します。
米農家における概算金の手取り計算を行う際は、以下の項目を必ず差し引き・合算する必要があります。
「JA概算金 + 最終追加払い見込み + 利用高配当 + 出荷奨励金」から「集荷手数料(数十円〜数百円) + 検査料 + 倉庫保管料 + 運賃」を差し引いた金額こそが本当の手取りです。民間業者の提示額が「税込・運賃込み」なのか「検査費用別途」なのかを含め、条件を統一して比較する精緻さが求められます。