シンパリカ(有効成分:サロラネル)は、無脊椎動物(昆虫やマダニ)の神経伝達物質であるGABA(ガンマアミノ酪酸)受容体およびグルタミン酸受容体を標的とし、これを選択的に遮断することで寄生虫を過興奮・麻痺に至らせて駆除する革新的な薬剤です。
最大の特徴は、その圧倒的な駆除スピードと持続性にあります。投与後、ノミに対しては約3時間以内に駆除を開始し8時間以内に完全駆除、マダニに対しては約8時間以内に駆除を開始し12〜24時間以内に駆除を完了します。この即効性は、マダニが吸血を開始してから病原体を媒介するまでに通常24〜48時間かかることを踏まえると、SFTSやバベシア症などの致死的な感染症を未然に防ぐ上で決定的なアドバンテージとなります。
現在、国内の動物医療現場では単剤の「シンパリカ」に加え、フィラリア予防薬および消化管寄生虫駆除薬が合体したオールインワン製剤「シンパリカ トリオ(Simparica Trio)」の採用が急速に進んでいます。温暖化の影響によってマダニや蚊の活動期間が長期化している中、1ヶ月に1回、おやつのように与えるだけで愛犬の内外寄生虫を包括的にブロックできる利便性は、投薬ストレスに悩む飼い主から絶大な支持を集めています。