キンブル弥富店に一歩足を踏み入れた者がまず息を呑むのは、値札の数字です。ペットボトル飲料が1本20円〜50円、有名メーカーのスナック菓子が数十円、洗剤やシャンプーなどの日用品がドラッグストアの半値以下でカゴいっぱいに放り込まれています。この価格破壊はどのようにして成り立っているのでしょうか。
株式会社キンブルが手掛ける激安スキームの核心は、「国内・海外を問わない余剰在庫・訳あり品の一括現金決済」にあります。小売業界やメーカーでは、パッケージのリニューアル、賞味期限の残存期間(いわゆる「3分の1ルール」)による納入期限切れ、セット商品のバラ売り、企業の倒産品など、製品自体には何の問題もないにもかかわらず通常の流通に乗せられない商品が年間膨大に発生します。キンブルはこれらを数万点規模で一括現金買い取りすることで、信じられない仕入れ原価を実現しているのです。
さらに見逃せないのが、店舗運営における徹底的なコストカットです。キンブル弥富店の店内には、一般的なスーパーのような洗練されたPOPや整然とした陳列棚はほとんどありません。段ボールを開封してそのまま積み上げる「箱積み陳列」を貫き、内装費や人件費などの販売管理費を極限まで圧縮しています。流通のボトルネックを解消する「在庫処分の駆け込み寺」としての役割を担うことで、売り手、買い手、店舗の三者すべてにメリットをもたらす合理的なビジネスモデルが築かれているのです。