2010年代にテレビの前で夢中になっていた子どもたちは、いまや20代、30代の自立した大人となり、親の世代に足を踏み入れている。近年のサイン会やワークショップで顕著なのは、かつての視聴者たちが自分の子どもを連れて訪れる「世代の連鎖」だ。
「子どもの頃に見ていた憧れの人が、いまも同じ情熱で作り続けている」。その事実は、目まぐるしく移り変わる現代社会を生きる大人たちにとって、強固な情緒的アンカーとして機能する。使い捨てのコンテンツが日々無数に消費されては消えていくなかで、四半世紀近くにわたりブレずにひとつの技法を深め続けてきた存在は極めて稀有だ。親から子へ、あるいはかつての少年少女から未来へ。粘土を通じて受け渡されているのは、手仕事を通じたコミュニケーションの温かみそのものである。