今、最も世界を騒がせているのが「フェイクフード」をモチーフにした体験型ポップアップショップだ。ロンドンのハロッズやニューヨークのFAOシュヴァルツで爆発的ヒットを記録したこの試みが、2026年には東京・渋谷でも期間限定展開され、連日満員御礼のフィーバーを見せている。
カウンターに並ぶのは、毛足の柔らかいフィッシュアンドチップスや、愛くるしい表情を浮かべたクロワッサン。スタッフは本物のシェフや店員さながらの手さばきで「焼き加減はいかがいたしますか?」「特別に特製ソース(の形をしたぬいぐるみ)も添えておきますね」と話しかけながら、専用のバーガーボックスや紙袋に丁寧にラッピングしてくれる。単に商品を棚から取ってレジに通すのではない。この「ごっこ遊び」の延長線上にある心温まる対話とパフォーマンスこそが、購入者の心に深い幸福感を刻み込んでいるのだ。