ガラスのように滑らかで無機質なフラットデザインが長年支配してきたデジタル空間に、明らかな反動が起きている。その急先鋒が、触覚フィードバック(ハプティクス)技術と連動した「スキューモーフィズムの再解釈」だ。
スマートフォンの決済完了画面やウェルビーイング系アプリのタスク消化ボタンに、ふっくらと立体的な肉球アイコンが採用される事例が急増した。タップすると、端末から「コツッ」という爪の感触のあとに「むにゅっ」とした微振動が指先に返ってくる。画面の中のグラフィックが、物理的な手触りを錯覚させるのだ。冷たい情報端末に生命の温もりを宿すためのインターフェースとして、犬の足裏ほど親しみやすく、かつ直感的な造形は他にない。