教育関係者や企業の現場リーダーを対象にしたヒアリングや、知恵袋などのQ&Aコミュニティに寄せられる相談を精査すると、大人がこの計算でつまずく背景には明確な傾向が存在します。
都内のIT企業でデータ分析を担当するマネージャーは、次のように打ち明けます。
「新入社員の研修資料で『小数第一位を四捨五入して粗利率を算出せよ』と指示したところ、提出されたシートの約3割が『14.5%』のように小数点を残したまま提出してきました。本人たちに確認すると、『小数第一位まで残すという意味だと思い込んでいた』という回答が圧倒的多数を占めました」
また、小学校教員の指導手記でも「4年生の概教学習において、児童の約半数が『〜を四捨五入』と『〜の位までのがい数』の言葉の区別で最初の壁にぶつかる」と指摘されています。子どもの頃に抱いたこの認知的な違和感が解消されないまま大人になり、日々のビジネス現場で再燃している様子が浮き彫りになっています。