夜の街に存在する無料案内所とは、訪れた利用客の希望や予算、好みに応じて、近隣のキャバクラ、ガールズバー、コンカフェ、スナック、そして各種風俗店などの夜間エンターテインメント施設を無償で仲介・斡旋する対面型の案内店舗を指します。繁華街のメインストリートや路地裏の角地にガラス張りや派手な電飾のブースを構え、通常は1ブースあたり1〜2名程度の専任スタッフが常駐しています。
案内所の役割は、街の地理や店舗相場に不慣れな観光客・出張者・一般の遊び慣れていない客に対する「夜の総合インフォメーションセンター」です。カウンターでスタッフに「1人1万円以内で飲めるガールズバーを探している」「落ち着いた雰囲気のキャバクラに行きたい」「近場で評判の良いデリヘルを知りたい」といった条件を伝えると、スタッフが手持ちの提携店リストから空席状況を確認し、電話で席を確保した上で店舗までの地図を渡したり、店の前まで誘導してくれたりします。
歴史的には、1980年代から2000年代にかけて新宿の歌舞伎町無料案内所などを起点に全国へ普及しました。当時横行していた路上での悪質な引き込み行為を背景に、固定されたブースで客の話を聞いてマッチングを行う形態として定着していった経緯があります。現在では、キャバクラやガールズバーなどを専門に扱う「飲食系案内所」と、ヘルスやソープランドなどの風俗店を中心に紹介する風俗無料案内所に大別され、看板や店内の雰囲気で明確に棲み分けがなされています。
法的な位置づけにおいて最も重要なのが、風営法客引き規制および各自治体が定める「客引き防止条例」との兼ね合いです。警察庁や自治体が歓楽街の美観と安全を守るために路上での客引きを厳罰化する中、道路上で歩行者を呼び止めるのではなく、自前の店舗内に顧客が自発的に入店してくるのを待つ無料案内所のスタイルは、法律上の「客引き」規制を回避しつつ営業を継続できる確立されたスキームとして機能しています。