無意識に髪を触る癖の心理とは?男女の本音とストレスのサインを解明

無意識に髪を触る癖の心理とは?男女の本音とストレスのサインを解明

無意識に髪を触る癖の心理とは?男女の本音とストレスのサインを解明について分かりやすく解説いたします。専門家の見解をチェックしてください。

ネット上のコミュニティや相談プラットフォーム(Yahoo!知恵袋や発言小町など)をリサーチすると、「読書中や勉強中に気づくと何時間も枝毛を探してしまう」「指先がザラザラした毛を探してちぎってしまうのを止められない」という悲痛な声が数千件規模で寄せられています。この枝毛を探す癖の心理は、表面上は「傷んだ毛を取り除く美容行動」のように正当化されますが、精神医学的には一種のトランス状態を伴う「認知的逃避」に位置づけられます。

不快な感情や解決のつかない悩みに直面したとき、「枝毛を見つけて除去する」という極めて単純で即時的な達成感を得られる行為に脳が依存してしまうのです。しかし、この行動がさらにエスカレートすると、臨床的な診断名がつく領域へと移行します。それが抜毛症とトリコチロマニア(Trichotillomania)と呼ばれる精神疾患です。

精神医学の診断基準(DSM-5)において、抜毛症は「強迫症および関連症群」の中の「身体集中反復行動症(BFRB)」に分類されます。単なる癖との決定的な違いは以下の3点に集約されます:

1つ目は、「明白な毛髪の喪失(脱毛斑)」が生じるまで抜いてしまうこと。
2つ目は、本人が「やめたい」と強く願い、何度も試みているにもかかわらず制止できないこと。
3つ目は、この行動によって社会的・職業的な機能不全(人前に出るのが怖くてウィッグが手放せない、外出を避けるなど)が生じていることです。

「性格がだらしないから」「意志が弱いから」と自分を責める当事者が後を絶ちませんが、これは根性論で解決できる問題ではありません。脳内の神経伝達物質の不均衡や、感情調節機能の一時的な失調が引き起こす病理的現象であり、自傷行為の一種として専門的なケアを必要とする段階が存在することを正しく認識する必要があります。

中川 明日香
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中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。