2026年のコンタクトレンズ市場を語る上で欠かせないのが、素材工学の進化です。従来のソフトコンタクトレンズに採用されていた「HEMA(ヒドロキシエチルメタクリレート)」系素材は、水分を介してしか瞳に酸素を届けることができず、長時間の装用では角膜の酸素不足を招きやすい弱点がありました。
現在、ワンデー・2weekの双方で主流となっているのがシリコーンハイドロゲル素材です。シリコーン自体が極めて高い酸素透過性を持つため、瞳が呼吸するために必要な酸素をダイレクトに通すことが可能となりました。数値の目安となる酸素透過率(Dk/L値)を比較すると、従来素材が20〜30程度であったのに対し、シリコーンハイドロゲル製品は100〜160以上という圧倒的な性能を誇ります。
素材特性による装用感の違いにも注目すべきポイントがあります。2weekレンズは14日間の物理的な摩擦やこすり洗いに耐えられるよう、レンズに適度な厚みとコシを持たせて設計されています。指の上で形状が崩れにくいため「初心者でも装着しやすく、目の中で丸まりにくい」という利点がある反面、人によってはわずかな装用感や異物感を覚えることがあります。一方、ワンデーレンズは極限まで薄型化・柔軟化された製品が多く、着けていることを忘れるほどの自然な装用感を実現しているモデルが豊富です。