クラブの命は音だ。どれだけ内装が豪華であろうと、音が濁っていれば耳の肥えたクラバーは即座に立ち去る。その点、このフロアの鳴りは極めてクリアだ。
低音は内臓を心地よく揺らすほどの厚みを持ちながら、決して耳障りにつぶれることがない。高音域はクリスタルのように澄み渡り、ボーカルの微細なニュアンスまで輪郭を保って届く。驚くべきは、大音量でフロアが揺れているにもかかわらず、少し耳を寄せれば隣の人間と無理なく言葉を交わせる点だ。音響エンジニアリングの緻密なチューニングが、音楽体験とコミュニケーションの両立を可能にしている。