ゲームオーバーの文字が画面に出たとき、私たちは本来ストレスを感じるはずだ。コントローラーを投げ出したくなることだってある。だが、このゲームで演奏が破綻した瞬間に訪れるのは、怒りではなく純度100パーセントの爆笑だ。
ゲームデザインの教科書には「プレイヤーを成功体験で導け」と書いてある。しかし、この作品はその真逆を行く。音を外すこと、タイミングをミスること、そのすべてが固有の喜劇的な効果音として機能し、プレイしている本人だけでなく、横で見ている友人や配信の視聴者をも巻き込んで笑顔にしていく。ミスが罰ではなく、最高のリワードへと変換されているのだ。