深夜2時。京都市中京区の閑静な住宅街で、そこだけが昼間のような光量を放っている。御金神社の鳥居だ。ライトアップされた金箔は、暗闇の中でまるでCGのように輪郭をくっきりと浮かび上がらせる。近隣住民によれば、深夜帯でも参拝の列が途切れることは稀だという。
騒音問題やゴミの放置といったオーバーツーリズムの歪みも表面化している。だが、それでも人が集まる。足を止める。岐阜市の金神社でも同様の現象が起きている。毎月最終金曜日の「プレミアムフライデー」に授与される金の御朱印を求め、整理券の配布は早朝で終了する。鳥居という神聖な結界が、これほど直接的に「富」と「現世利益」を可視化した例がかつてあっただろうか。