アスファルトの照り返しが残る夕暮れ時、上野の森に涼しい風が吹き抜ける。かつて夏の風物詩だった夜間特別開園は、今や通年近く実施される主要コンテンツとなった。日中の最高気温が40度に迫るなか、動物たちを直射日光から守るための苦肉の策が、結果として新たな呼び水となっている。
開園時間を後ろにずらすことで、来園者も熱中症のリスクを避けられる。チケットはオンラインでの完全予約制。夕方17時を過ぎると、ゲート前にはスマートフォンのQRコードをかざす人々の列ができる。都市の夜遊びが、クラブやバーから「夜の森」へとシフトしているのだ。