ショートスリーパーになりたい人へ|後天的な短眠訓練の嘘と科学

ショートスリーパーになりたい人へ|後天的な短眠訓練の嘘と科学

ショートスリーパーになりたい人へ|後天的な短眠訓練の嘘と科学の注目ポイントを分かりやすくまとめてご紹介します。

結論から述べると、ショートスリーパーに後天的な訓練で変化することはできません。睡眠医学においてショートスリーパーとは、「6時間未満(多くは4〜5時間以下)の睡眠であっても、日中の強い眠気や集中力低下、健康被害を一切生じさせずに十全に活動できる人」を指します。

米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)のイン・フイ・フー(Ying-Hui Fu)教授らの研究チームは、2009年に短時間睡眠家系から「DEC2(BHLHE41)」と呼ばれる転写因子の遺伝子変異を発見しました。さらにその後も「ADRB1」や「NPSR1」といった睡眠時間を制御する遺伝子変異が相次いで同定されています。

これらの遺伝子変異を持つ人々は、睡眠中のシナプス修復や脳内老廃物の代謝効率が常人よりも極めて高く、短い睡眠時間の中で一般的な成人の7〜8時間分に相当する脳のリカバリーを完了できます。これは身長や血液型と同様、生まれ持ったDNAの設計図によるものであり、後から筋トレのように鍛えて身につけられる性質ではありません。

日本睡眠学会などの報告を総合すると、日本人における本物のショートスリーパーの割合は人口の0.1%〜1%未満にとどまると推計されています。つまり、1000人に数人いるかどうかの遺伝的レアケースであり、99%以上の人間にとって睡眠時間を無理に削る行為は、単なる生体の自傷行為に他なりません。

田中 結衣
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田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。