浄土真宗に戒名がない理由とは?法名の意味や相場・生前取得の全貌

浄土真宗に戒名がない理由とは?法名の意味や相場・生前取得の全貌

浄土真宗に戒名がない理由とは?法名の意味や相場・生前取得の全貌の真相について、分かりやすい解説を取りまとめてご紹介します。

仏弟子としての名は、死後に遺族がお金を払って授けてもらうものではなく、本来は生きているうちに自らの意志で受けるものです。この生前に法名をいただく厳粛な儀式を「帰敬式(ききょうしき)」と呼び、一般には「おかみそり」の名で親しまれています。

帰敬式は、京都の西本願寺(本願寺派)や東本願寺(真宗大谷派)の本山、あるいは各地の別院や巡回法要の際に執行されます。受式者は剃刀(かみそり)を頭部に三度当てる「剃髪の儀式(形式的に刃先を当てる作法)」を受け、仏・法・僧の三宝に帰依することを誓い、門主・門首から直々に法名を授与されます。

手続きの流れは非常に明快です。

  1. 受式申込み:所属する菩提寺(お手次寺)を通じて本山へ申し込むか、本山の参拝受入窓口で直接申請を行う。
  2. 冥加金の納入:受式にかかる費用は教団規定で定められており、一般的な帰敬式であれば1万円〜1万5,000円程度(未成年は割引措置あり)と極めて良心的。
  3. 法名の選定:本山が教理に基づいて選定した法名をいただくのが通例だが、希望する漢字(自身の名前の一文字など)を用いたい場合は「選択法名」として事前申請できる制度(別途追加志納が必要な場合あり)も整っている。
  4. 受式当日:礼服を着用し、本堂にて厳かな儀式に臨む。受式後、桐箱に収められた「法名紙」が下付される。

生前に帰敬式を済ませて法名軸や法名紙を手元に保管しておけば、万が一の際にも遺族が高額な戒名料や呼称の混乱に巻き込まれる心配はなくなります。自身の最期を自ら律する「尊厳ある終活」の具体的な手段として、近年60代から70代を中心に帰敬式の受式者が着実な広がりを見せています。

佐藤 大輔
Author

佐藤 大輔

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。