紹介状なしで大病院を受診した際、診察代とは別に徴収されるのが選定療養費です。この費用は健康保険が適用されない自費負担であり、医療機関ごとの窓口で直接支払わなければなりません。
高度医療を提供する特定機能病院(大学病院本院など)や地域医療支援病院、および紹介受診重点医療機関(病床数200床以上)を受診する場合、選定療養費の初診時最低金額は7,700円(税込)に設定されています。歯科領域の場合は5,500円(税込)です。また、病状が安定したため他の診療所を紹介されたにもかかわらず、本人の希望で大病院に通い続けた場合の再診時選定療養費も3,300円(税込)以上の支払いが義務付けられています。
大学病院受診の最新ルールとして留意すべきは、7,700円という金額はあくまで「国が定めた最低ライン」である点です。病院ごとの裁量により、11,000円〜16,500円前後の選定療養費を設定している特定機能病院も存在します。初診料や処方箋料に加えて1万円以上の自費出費が上乗せされる構造になっており、「手軽に大病院にかかる」ことへの経済的ハードルは極めて強固に設計されています。
一方で、かかりつけ医からの紹介状費用(診療情報提供料)は、3割負担の患者であれば約750円〜1,000円程度で済みます。近隣のクリニックで事前に診察を受け、必要に応じて紹介状を発行してもらったうえで大病院を予約するほうが、トータルの出費は圧倒的に抑えられます。