東京・四谷の閑静な住宅街に佇む須賀神社。その参道にある赤い手すりの階段は、映画のラストシーンで瀧と三葉が再会する極めて象徴的な場所だ。2026年の現在も、週末になるとカメラやスマートフォンを片手にした人々が列を作る。驚くべきは、その国籍の多様さだ。アジア圏のみならず、欧米や中東からの旅行者も目立つ。彼らはスマートフォンの画面で映画のワンシーンを確認しながら、同じアングルでの撮影に熱中している。
近隣住民の受け止め方も変化した。公開当初は突然の混雑に戸惑う声もあったが、今ではすっかり街の日常風景に溶け込んでいる。ボランティアによる周辺の清掃活動や、マナー啓発の看板設置など、10年間で培われた「共生」の知恵がそこかしこに見られる。