行政の補助金窓口には、毎年多くの「不支給宣告」に落胆する市民の姿があります。なぜ審査に落ちてしまうのか、現場取材で判明した典型的な「もらえない理由」を整理しました。
第一の理由は、「自治体の指定店制度」を見落としたネット通販での購入です。多くの自治体では、地域経済の活性化と購入後の安全点検体制を担保するため、「区内・市内の指定登録自転車店舗での購入」を補助の前提条件に掲げています。ポイント還元目当てで大手ECサイトやディスカウント店で注文した場合、たとえ同一の対象車種であっても補助対象から除外されるケースが大半です。
第二の理由は、「型式認定や安全基準を満たしていない並行輸入車・改造車」の購入です。近年、インターネット上で安価に販売されている海外製モビリティの中には、道路交通法上の「電動アシスト自転車」の基準(人の力とモーターのアシスト比率が1:2以下など)を超過し、法的に「一般原動機付自転車」に該当する製品が混在しています。国交省の型式認定番号や「BAAマーク」が存在しない車両は、補助金の対象外となるだけでなく、公道走行自体が違法となる重大なリスクをはらんでいます。
第三の理由は、「年度予算の枠枯渇による予告なしの受付終了」です。補助金は年度(4月〜翌年3月)ごとに予算上限が厳密に定められています。子育て需要が集中する4月〜6月、あるいは年度末の駆け込み需要によって、締め切り期日前であっても予算上限に達した瞬間に先着順で受付が打ち切られます。「秋頃に買おうと役所に問い合わせたら、6月に終了していた」という事例は日常茶飯事です。