ネット上の情報や一部の短文レビューにおいて、「魚介系=魚粉が大量に入ったドロドロ濃厚系」という先入観を持ったまま来店し、ギャップに戸惑う声が稀に見受けられます。しかし、これは明確な誤解です。
「彦や」が追求しているのは、魚粉を溶かして無理やりパンチを出したスープではなく、乾物をじっくりと水出し・煮出しして得られる澄んだ抽出エキスです。そのため、関東圏などで流行した超濃厚魚介豚骨つけ麺のような「強烈なファーストインパクト」を期待して行くと、一口目は「意外と優しい」と感じるかもしれません。
しかし、食べ進めるうちに舌の上に幾重にも重なるアミノ酸の旨味が蓄積し、中盤から終盤にかけて旨さの波が押し寄せてきます。この「後伸びする旨味設計」こそが本物の出汁ラーメンの真髄であり、インスタントな刺激を求める層と、本質的な出汁の奥行きを愛する層との間で評価が分かれる盲点となっています。