佐々木氏の辞任劇と時を同じくして流出したのが、MIKIKO氏と椎名林檎らが練り上げ、2026年4月の段階でIOC(国際オリンピック委員会)へ正式提出され絶賛されていた約280ページに及ぶ絵コンテ資料でした。
その幻の演出案は、大友克洋氏の名作漫画『AKIRA』に登場する象徴的な「金田の赤いバイク」が新国立競技場を疾走するシーンから幕を開け、東京の街並みを再現した巨大ジオラマ、三浦大知氏や菅原小春氏といった日本屈指のパフォーマーによる身体表現、そして任天堂をはじめとする日本のゲームカルチャーがシームレスに交差する、圧巻の構成でした。
椎名林檎は単なる音楽監督にとどまらず、伝統的な和楽器の響きと現代的なオーケストラ、エレクトロニックミュージックを緻密に配置する役割を担い、新曲の書き下ろしを含めた複数の楽曲提供プランを完成させていたと報じられています。その完成度の高さは、後に行われた本番の式典と比較した際に、より一層の落胆を招く要因となりました。