初代iPhoneを世に送り出し、通信のあり方を根本から変えたスティーブ・ジョブズも、まさか手のひらの中のデバイスがこれほどまでに匿名犯罪の道具として悪用される未来は想像していなかったかもしれない。Netflixで配信される実録犯罪ドキュメンタリーに出てくるような、顔の見えない脅迫者からの連続電話。それが現実の都市生活の中で日常的に起きている。
見知らぬ番号や匿名着信に応答するだけで、「在宅時間帯」や「声の性別・年代」といった重要なプライバシー情報が相手に筒抜けになる。相手の声を聞かずに切ったとしても、受話器を取ったという事実だけでターゲットリストの優先度を引き上げられてしまうのだ。