1960年代から70年代にかけて、日本は驚異的な経済成長を遂げる。「三種の神器」と呼ばれた白黒テレビ、洗濯機、冷蔵庫が一般家庭に普及し始めた時代だ。
秋葉原の性格も変わっていく。電子部品の専門店だけでなく、完成品の家電を扱う大型店舗が次々と出店した。ラオックス、石丸電気といった名前が秋葉原の顔になっていった。
価格競争が激化する。店頭では値引き交渉が当たり前となり、「秋葉原で買えば安い」という評判が定着した。週末になると、郊外から家族連れが訪れ、冷蔵庫やテレビを買い求める光景が日常化した。
パソコンブームと新たな顧客層の出現
1980年代、マイコンブームが到来する。NECのPC-8001、シャープのMZ-80といった8ビットパソコンが発売され、プログラミングに興味を持つ若者たちが秋葉原に集まり始めた。
この時期、秋葉原の客層に明確な変化が現れる。家電を買いに来る家族連れに加えて、パソコンやゲーム機を求める若い男性が増えたのだ。彼らは後に「オタク」と呼ばれる文化の担い手となっていく。