焼きまんじゅうの歴史は江戸時代末期にさかのぼるが、その伝統を守りつつ独自の味を極めてきたのが「茶々」である。一般的な蒸し饅頭とは異なり、餡を包まない素まんじゅうを麹で発酵させ、竹串に刺して炭火でじっくりと焼き上げる手法は、まさに熟練の技そのものだ。
「うちの焼きまんじゅうは、火加減とタレを塗るタイミングがすべてなんです」と、店主は熱く語る。毎朝仕込む生地の状態は、気温や湿度によって微妙に変化する。職人は長年の勘と手触りで水分量を調整し、外はカリッ、中はフワッとした最高の食感を引き出している。この手仕事の温もりこそが、量産品には決して真似できない深みを生み出しているのだ。