東電Ol殺人事件の真相と未解決の闇|冤罪と真犯人の影を追う

東電Ol殺人事件の真相と未解決の闇|冤罪と真犯人の影を追う

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ゴビンダ氏の裁判は、日本の刑事司法が抱える構造的欠陥を浮き彫りにした。一審の東京地裁(2000年4月)は「第三者が犯行に及んだ可能性を排除できない」として無罪判決を下した。しかし、検察側が控訴した二審の東京高裁(同年12月)は逆転の無期懲役判決を言い渡し、2003年に最高裁で確定してしまう。

風向きを決定的に変えたのは、弁護団が粘り強く求めた最新鋭のDNA型鑑定(STR型検査)だった。2011年、東京高裁の勧告によって行われた再鑑定において、事件当時には不可能だった微量生体試料の解析が実施された。

項目・時期詳細・鑑定結果および経緯従来の検察側主張編集部の見解・分析1997年 逮捕当時現場から採取された体毛の血液型(B型)がゴビンダ氏と一致。「現場に残された精液・体毛は犯人のもの」と主張。隣室の居住者であったため、毛髪の存在自体は決定打になり得ない状況証拠だった。2011年 DNA再鑑定被害者の胸元に付着した唾液から「第三者男性(O型)」のDNA型を検出。ゴビンダ氏単独犯行説を維持しようと固執。殺害行為と直結する付着物から別人の型が出たことで、検察の主張は論理破綻した。2012年 体内精液鑑定被害者体内の精液から、胸元の唾液と完全に一致する第三者男性のDNA型を検出。再審開始決定に対し異議申し立てを断念。直前に性交渉を持った真犯人が第三者である動かぬ科学的証拠となった。2012年11月 再審無罪東京高裁にて再審無罪判決が確定。拘禁日数約15年(5,500日以上)に終止符。検察側は上訴権を放棄し陳謝。証拠不開示がもたらした典型的な人権侵害であり、刑事訴訟法改正論議の契機に。

鑑定結果は極めて衝撃的だった。被害者の遺体の胸元に残されていた唾液と、体内に残されていた精液から検出されたDNA型は、「ゴビンダ氏とは全く異なる同一の第三者男性(血液型O型)」のものだった。しかも、この決定的な証拠物件の一部は事件直後から検察側に保管されていたにもかかわらず、公判では弁護側に開示されていなかった事実が発覚した。

山田 真由
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山田 真由

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