大相撲の土俵を彩ってきた歴代の大横綱たちは、懸賞金の獲得数においても天文学的な数字を残してきました。かつては人気の過熱に伴って結びの一番に懸賞が集中し、取組前の懸賞旗の巡回が数分間に及んでNHKの放送枠を圧迫したことから、現在は大相撲懸賞金上限60本という明確なルールが設けられています。
1取組に60本の懸賞が懸けられた場合、勝者力士がその一番だけで手にする現金は180万円(納税充当金と合わせた実質報酬は360万円)に跳ね上がります。わずか数秒の立合いで一般的なサラリーマンの数か月分から年収に匹敵する大金が動く計算です。
公認記録と報道資料に基づく歴代力士獲得懸賞金ランキングにおいて、群を抜く金字塔を打ち立てたのが第69代横綱・白鵬です。
- 第1位:白鵬翔 —— 通算獲得本数:約4,500本以上(生涯獲得額:約2億7,000万円超)
- 第2位:朝青龍明徳 —— 通算獲得本数:約2,200本超
- 第3位:鶴竜力三郎 —— 通算獲得本数:約1,400本超
- 第4位:日馬富士公平 —— 通算獲得本数:約1,300本超
- 第5位:稀勢の里寛 —— 通算獲得本数:約1,200本超(日本人横綱として熱狂的人気を獲得)
白鵬が全盛期に樹立した1場所最多懸賞金記録は、2015年初場所等で記録された213本(支給現金だけで約639万円、総額約1,278万円相当)。場所中の15日間、土俵に上がるたびに無数の懸賞旗が舞い、勝利を重ねるだけで毎日のように札束が積み上がっていった当時の光景は、相撲担当記者の間でも語り草となっています。
現在の幕内上位陣においても、年間6場所を通じて三役以上を維持する幕内力士の懸賞金収入は、基本給(本俸)に加えて年間数千万円規模に達し、力士たちの闘争心に火をつける最大のモチベーションとなっています。