番組が直面したのは、単なる視聴率やヤラセの噂だけではありませんでした。日本魚類学会をはじめとする生態学の専門家集団や地方自治体から寄せられた「安全性・生態系配慮に関する厳しい指摘とトラブル」こそが、番組のあり方を根本から変える契機となりました。
象徴的だったのが、番組初期に見られた「急速な水抜き」によるトラブルです。池の水を数時間から1日程度で一気に排水した結果、泥中に潜んでいた在来種のドジョウや小型魚類が取り残されて窒息死したり、ヘドロの急激な乾燥によって微生物系が破壊されたりする事態が発生しました。また、2017年には一部のロケ現場において、作業中に希少な水草が踏み荒らされたり、捕獲された魚の仮置き用生け簀の水質管理が追いつかず死滅したりといった事故が報じられ、環境配慮の甘さが厳しく問われました。
こうした批判を重く受け止めたテレビ東京側は、制作体制を抜本的に改革しました。
- 静岡大学・加藤英明准教授や生態系保全の専門家(久保田潤一氏ら)による事前調査の徹底。
- 水抜き速度を緩やかに落とし、数日間かけて在来生物を安全に避難させる手順の確立。
- 外来種の駆除だけでなく、一時保護した在来種を「水質が改善した元の池」へ再放流するモニタリング追跡の導入。
単なる外来種ハンティングのショーアップから、「地域と一体になった持続可能な環境再生(かいぼり)」へと舵を切ったことで、番組は批判を克服し、文部科学省や各自治体からも教育的意義を認められる存在へと脱皮していったのです。