いとをかしの本当の意味とは?清少納言の感性とあはれとの決定差

いとをかしの本当の意味とは?清少納言の感性とあはれとの決定差

いとをかしの本当の意味とは?清少納言の感性とあはれとの決定差について知っておくべき ポイントを分かりやすい構成で解説いたします。

古典を学ぶ中で多くの人が直面し、同時に平安文学の面白さに目覚めるきっかけとなるのが「をかし」と「あはれ(もののあはれ)」の対比だ。どちらも平安時代の主要な美意識だが、その向き合うベクトルは大きく異なる。

「をかし」が清少納言の『枕草子』に象徴される知的な「陽」の美学であるのに対し、「あはれ」は紫式部が『源氏物語』の中で展開した情念や感情に寄せる「陰」の美学と言える。

「をかし」はどこまでも客観的だ。頭で面白さを捉え、「興味深い」「ポップで素敵だ」と評価する。対象から一歩引いたクールな視点がある。一方で「あはれ」は主観的で感情的だ。対象に感情移入し、「しみじみと切ない」「儚くて愛おしい」と胸を痛める。紫式部が描く『源氏物語』の悲恋や人間模様に深く流れているのは、この湿り気のある情趣なのだ。

頭で面白がる「をかし」と、心でしみじみ感じる「あはれ」。この対照的な2つの概念を整理するだけで、平安の文学世界は一気に立体感を増して見えてくる。

池田 達也
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池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。