楽曲の切なさを何倍にも増幅させているのが、YouTube公式チャンネル等でもミリオン再生を誇るMVの存在です。メガホンを取ったのは、映画『ソラニン』や『僕等がいた』などで知られ、青春の光と影を瑞々しく切り取る名匠・三木孝浩監督です。
そして、作中で主人公の記憶の中に生きる恋人役を熱演したのが、モデル・女優として多方面で活躍する岩井七世さんです。かつてNHK教育『天才てれびくんMAX』で人気を博し、透明感あふれる佇まいと確かな演技力で評価される彼女の起用は、このMVに決定的な説得力を与えました。
映像内では、過去の他愛ない笑顔や二人で過ごした部屋の空気感が、暖色系の柔らかなトーンで映し出されます。しかし、その温もりあふれる映像が美しければ美しいほど、現在の主人公が置かれた冷たい孤独が際立つというコントラスト設計が施されています。岩井七世さんが見せる「不意に向けられた無邪気な笑顔」は、リスナー自身の過去の記憶を強制的にフラッシュバックさせるトリガーとして機能しているのです。