ネット上の口コミで時折見受けられる「快晴だったのに船に乗れなかった」という落胆の声。ここには、吉野川という一級河川特有の地理的・気象的トラップが隠されています。大歩危峡遊覧船の欠航理由として最も頻度が高いのは、現地の大雨ではなく「上流部の豪雨およびダム放水」です。
大歩危峡を流れる吉野川は、高知県側の山間部に広大な集水域を持っています。現地の三好市が雲ひとつない青空であっても、上流の高知県側で集中豪雨が降ったり、四国の水瓶と呼ばれる「早明浦(さめうら)ダム」が事前放水を行ったりした場合、短時間で数メートルの急激な水位上昇や激流が発生します。吉野川は日本三大暴れ川(四国三郎)の一つであり、安全航行基準は極めて厳格に定められています。「現地が晴れているから絶対に動いている」という思い込みは禁物です。
また、愛犬家にとって気になる大歩危峡観光遊覧船のペット同乗基準についても正しい知識が必要です。ルール上、小型犬などのペットは全身が完全に隠れるケージやキャリーバッグに入れた状態であれば同乗が認められています。しかし、抱っこした状態やリードのみでの乗船は禁止されています。また、混雑状況や他のお客様のアレルギー配慮、天候による船の揺れ具合によっては現地スタッフの判断で同乗を断られるケースもあるため、事前の問い合わせとハードケースの持参が鉄則です。