現場従事者や資材ヤードの管理担当者に取材を行うと、木製バタ角に対する愛着と、近年台頭してきた「樹脂製バタ角」に対する現実的な評価の双方が浮かび上がってきます。
SNSや職人コミュニティの声を集積すると、木製バタ角については「丸ノコで手軽に切り詰められ、釘打ちや金具固定が感覚通りにできる」「中古材なら安く調達でき、現場での潰しがきく」といった加工性とコスト面を評価する意見が圧倒的です。その反面、「屋外ヤードに野積みしておくと2〜3年で白蟻や腐朽菌にやられてボロボロになる」「雨の翌日は水を吸って異常に重くなり、持ち運びで腰を痛める」という現場ならではの苦悩が吐露されています。
一方、国土交通省のNETIS(新技術情報提供システム)にも登録が進む樹脂製バタ角について、大手ゼネコンの資材担当者は次のように証言します。
「木製バタ角は現場を3〜4回ローテーションさせると割れや反りで廃棄せざるを得ず、産廃費用も年々上がっています。再生プラスチック製の樹脂バタ角は初期導入費用こそ木製の倍以上しますが、雨に濡れても重量が変わらず、腐食やささくれがないため手袋を破く怪我も減りました。トータルで20〜30現場以上使い回せるため、中長期の減価償却を考えれば樹脂製への完全シフトが合理的な選択肢になっています」
木製の手軽さと加工性を取るか、樹脂製の耐久性と長期経済性を取るか。現場の規模や資材の保管環境によって、プロたちの選択は明確に分かれ始めています。