犠牲フライという選択肢を前にしたとき、ベンチの指揮官や打者はどのような思考で立ち回るべきなのでしょうか。セイバーメトリクスの教訓と実戦の勝負勘を統合した「推奨される局面」と「避けるべき局面」の境界線は明確です。
犠牲フライを積極的に狙うべき状況(おすすめできる条件)
- 終盤1点差の接戦、同点またはサヨナラの場面:イニング全体のビッグイニング(大量得点)を狙う必要がなく、確実に「その1点」で試合が決する局面では、リスクを冒して長打を狙うよりも、深いフライを打ち上げるバッティングが最優先されます。
- 相手投手の球威が圧倒的で、連打が極めて望み薄な場合:1安打を放つことすら至難の業である絶対的守護神を相手にした際、三塁走者を返す唯一の現実的手段として機能します。
犠牲フライ狙いを避けるべき状況(慎重になるべき条件)
- 試合序盤で大量得点による主導権奪取が必要な場面:3回や4回など、試合の主導権を握るべきイニングでフライを狙い、アウトカウントを簡単に消費してしまうのはセイバーメトリクス的にも悪手となります。
- 打席にチーム最強のスラッガーを迎えている局面:「最低限の外野フライ」を意識させるあまり、打者本来のダイナミックなスイングを殺してしまい、長打による複数得点の機会を自ら手放してしまうリスクがあるためです。