気象予報・防災産業の専門家たちが口を揃えて警鐘を鳴らすのが、「平均風速」と「瞬間最大風速」のギャップだ。気象庁や日本気象協会、ウェザーニューズ、あるいはYahoo!天気・災害が提供する天気予報に表示されている数値は、あくまで10分間の平均値に過ぎない。
大気の流れは常に波打っており、一定の速度で吹き続けることは稀だ。一般的に、瞬間最大風速は平均風速の1.5倍から2倍近くに達することが科学的に証明されている。つまり、予報で「風速4m」と表示されている日には、局地的に6mから8m、状況によっては10m近い突風が突発的に吹き抜けている計算になる。
風速8mの突風が直撃すれば、砂埃が舞い上がり、看板がガタガタと音を立て、歩行者が一瞬立ち止まるほどの衝撃となる。ビル風が発生しやすい都市部や、谷間から吹き抜ける地形のキャンプ場では、この局地的な増幅がさらに顕著になる。「たかが4m」という油断が、突風による転倒事故や器物破損事故を招く主因なのだ。