税金面で控除を受けられたとしても、もう一つの巨大なハードルである「社会保険の壁」を見落としては意味がありません。日本年金機構が所管する厚生年金や健康保険の被扶養者基準は、税務上の所得計算とは基準も判定時期も異なるからです。
税金面では給与所得控除が差し引かれた後の金額で判定されますが、社会保険の判定では通勤手当を含む「将来に向かっての総収入」が見られます。税金を減らすことだけに意識を奪われ、社会保険料の自己負担が発生するラインを無防備に踏み越えてしまうと、年間の手取り額が一気に十数万円単位で吹き飛ぶ事態になりかねません。両者の境界線の違いを正しく峻別することが極めて重要です。