2種登録。この制度を理解することは、前川のキャリアを理解する鍵となる。
Jリーグでは、18歳以下のアカデミー選手をトップチームに「2種登録」することができる。これは正式なプロ契約ではなく、トップチームの練習に参加し、試合にも出場できる機会を与える制度だ。若手選手にとっては、プロの世界を肌で感じる貴重な経験となる。
前川は2016年8月から9月の約2ヶ月間、そして2018年3月から4月の約2ヶ月間、この制度を利用してトップチームに帯同した。練習では一軍のフォワード陣と対峙し、プロの速度と強度を体験した。ベンチ入りの可能性もあり、いつ呼ばれてもいいように準備を怠らなかった。
しかし結果として、前川が公式戦のピッチに立つことはなかった。ゴールキーパーというポジションの特殊性がそこにはある。試合で使えるのは1人だけ。控えGKですら出場機会は限られる。ユース年代の選手が出場するハードルは極めて高い。