「鹿児島本線」という名前から、今でも小倉や博多から熊本、そして鹿児島中央まで1本の線路で乗り通せるイメージを持つ旅行者も少なくありません。しかし現実の運行系統は、八代(熊本県)〜川内(鹿児島県)間が第三セクターである「肥薩おれんじ鉄道」へと移管されており、JRの鹿児島本線としては完全に分断されています。
下り方面の路線図を辿ると、博多・鳥栖・久留米を抜けた列車は大牟田や銀水で一度系統が切れ、そこから熊本方面への普通列車へと接続します。さらに熊本駅から南下する場合も、八代行きに乗車した後、鹿児島中央方面へ向かうには以下のいずれかの選択肢を取る必要があります。
一つは、八代駅から肥薩おれんじ鉄道のディーゼル気動車に乗り換え、美しい東シナ海沿いをのんびり数時間かけて川内駅まで進み、そこから再びJR鹿児島本線の下り普通列車で鹿児島中央駅を目指すルート。もう一つは、博多駅や熊本駅から素直に九州新幹線(みずほ・さくら・つばめ)を利用するルートです。
在来線普通列車だけで博多から鹿児島中央まで下る場合、接続待ち時間を含めると丸一日がかりの行程となります。青春18きっぷなどを利用して下り旅を計画する際は、八代〜川内間の別運賃発生ルールと、接続列車の少なさを事前に時刻表で緻密に計算しておくことが欠かせません。