こうした人材流出に歯止めをかけるため、理研も本格的な改革に乗り出している。2026年現在、理研は年功序列型の給与体系を廃止し、個人の業績や市場価値に連動した「年俸制」の適用範囲を大幅に拡大した。
特に卓越した業績を挙げた若手研究者に対しては、従来の給与テーブルを完全に無視し、民間トップ企業並みの報酬を支払うことができる特例制度が稼働している。これにより、30代で年収1500万円を超えるケースも生まれ始めている。しかし、この恩恵を受けられるのは一部のスター研究者に限られており、地道な基礎科学分野の研究者との間で「学内格差」が広がるという新たな火種も生んでいる。