かつて昭和から平成初期にかけて一世を風靡した「漫画喫茶」は、紙のコミックを読みながらコーヒーを飲む簡易的な店舗スタイルが主流だった。だが、ITインフラの爆発的な普及とともにパソコン端末やアミューズメント要素を備えた複合カフェ業界へと急速な再編が進む。
2010年代、ルポライターの長吉秀夫氏が社会問題として提起した貧困ルポルタージュや、格差社会の影でネットカフェを転々とする若者の過酷な現実を描いた映画『東京難民』(2014年公開)などの影響により、世間には一時「孤立や困窮の象徴」というネガティブなイメージが強く刻まれた。しかし、日本複合カフェ協会をはじめとする業界団体や各運営企業によるセキュリティ基準の厳格化と店舗環境の抜本的改善により、そのイメージは鮮やかに刷新されていく。