長年、患者が急に走り出したり幻覚を見たりする現象は、服薬後の偶発的な反応と考えられてきた。しかし、2026年に発表された最新の臨床研究データは、まったく異なる病態を提示している。高熱に伴い、体内の一連の免疫系が急激に活性化することで生じるサイトカインの異常放出——いわゆるサイトカインショックに近い現象が、中枢神経系にまで波及している可能性が極めて高いことが分かったのだ。
脳の微小環境を守る血液脳関門が一時的に機能低下を起こし、脳の免疫細胞であるミクログリアが過剰に興奮する。これが、患者に幻視や強い恐怖感、支離滅裂な行動を引き起こす意外な原因として突き止められた。発熱後わずか数時間というごく早い段階でこの現象が起きるため、薬を一度も飲んでいない状態であっても異常行動が発生するケースが相次いでいる。