日本のいちご栽培の歴史を紐解くと、明治時代に新宿御苑で栽培技術の基礎を築いた「近代いちごの父」福羽逸人の存在に行き着く。皇室献上用として育種された高級フルーツは、時を経て国民的スイーツへと花開いた。
現在、大阪の先端農園で採用されているのは、農林水産省が推奨するスマート農業技術や、農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)の研究成果を応用した施設園芸農業だ。コンピュータ制御によるIT高設栽培システムは、温度・湿度・給水量をミリ単位で管理。病害虫リスクを極限まで減らしつつ、果汁が弾けるような濃密な甘さを生み出している。屈まずに車椅子やベビーカーでも摘み取れる高設ラインは、幅広い層から圧倒的な支持を集める。