二人の関係が決定的に破綻した背景には、長年にわたる宗教傾倒と多額の金銭トラブルが存在する。実母は過去、新興宗教に深く傾倒し、多額の寄付や借金を重ねていたとされる。父・渡辺謙との離婚裁判においても、この宗教問題と数億円規模の借金が大きな争点となった。幼少期の杏はその混乱の渦中に置かれ、高校を中退してモデルの道へ進むことで家族の生活を支えようとしたのだ。
成長した杏が自力で芸能界での地位を確立したあとも、母との歪んだ関係は終わらなかった。実母が設立した個人事務所を通じてギャラが支払われていたが、そこでも宗教団体への資金流出や不透明な会計処理が発覚。最終的に杏は事務所を離脱し、大手事務所へ完全移籍を決意した。これに対し実母が「契約は有効」として巨額の損害賠償を求めて杏を提訴するという、前代未聞の事態へ発展したのである。