天才ばかりがもてはやされる時代だ。炭治郎のような強い意志も、煉獄のようなカリスマ性も、村田にはない。彼は私たちと同じだ。怖いものは怖いし、強い敵の前では足がすくむ。それなのに、彼は戦場から逃げ出さなかった。那田蜘蛛山での絶望的な状況から、この無限城の決戦に至るまで、彼は常に前線に立ち続けている。
この「逃げない凡人」というキャラクター造形が、現代の視聴者に強烈な自己投影を促している。「もし自分が鬼殺隊にいたら、間違いなく村田さんになっている」という声は後を絶たない。エリートではない彼が生き残ること自体が、一種の希望として機能しているのだ。